最近はこのだだっ広い広場で練習することが多い。
今日も昼間からひとけがほとんどないこの広場でのんびり練習していた。
ふと遠くの広場の端に人影が見えた。
気にせず練習していたんだけど、なんとなく気になったので手を止めて人影のほうを見ると、その男性が真っ直ぐ僕の方にめがけてダッシュで近づいてきた。
最初は偶然だろうと思ったんけど、明らかにシルエットが大きくなってくる。
まるで最近流行りの8番出口というホラーゲームの、真っ直ぐ走ってくる網目状の人そっくりだった。
逃げることもできずに立ち尽くしていると、とうとう僕の目の前にやってきた。
僕が「ひ、ひぃ!」と、声にならない悲鳴をあげると、その男性は満面の笑みで「こんにちは!」と挨拶をして、来た道を走って帰って行った。
一体何だったんだろう。
もし夜だったら確実にウンコをちびっていたと思う。