この2年間、廃墟に住んで擬似的な貧困生活に身を置くことになったんだけど、ある諺を体現することができた。
「貧すれば鈍する」
あれはマジだ。
廃墟生活を営む上であらゆることが不自由になり、そこに無駄なリソースを割くことによって自分自身の頭が悪くなっていくのが目に見えてわかる。
生産性は落ち、無駄な諍いを産み、気がつけば廃墟に百烈張手を喰らわせている。
ある有名な2つの実証実験がある。
1.ハーバード大学の研究によると、低所得層の被験者に、苦しい家計のことを思い起こさせてから知能テストを受けさせたところ、テストの点が著しく悪くなる結果(IQが平均13ポイント低下)が得られたそうだ。
これは正常な大人と慢性的なアルコール依存症の患者の知力の差や、一晩眠らなかったときに低下するIQの値に相当する。
2.心理学者の研究者は、インドのサトウキビ農家を対象にテストをした。
そのサトウキビ農家では一回の収穫で年収の6割を一度に獲得する。
つまり収穫直後は多額のお金を手にする。
逆に収穫直前は経済的にかなり辛い状況。
一年の中で比較的貧乏な時期と裕福な時期があるのだ。
研究チームは農家の人々に知能テストを収穫の前と後に受けてもらった。
その結果、収穫前の成績は収穫後よりもずっと低いことが明らかになった。
貧困生活の影響は知能指数が14下がるのと同じ程度であると判明した。
この結果からわかることは、「貧乏になると知力が鈍る」ことであって、決して「知力が鈍い人が貧乏になる」ことではないということだ。
つまり生まれながらにして貧乏であると、貧乏のスパイラルから抜けることが著しく困難だということだ。
話が少し脱線した気がするが、つまり早く引越したいです。
