最近、著名な霊能力者や話し手をたくさん揃えて劇場で怖い話をする催しの張り紙をみるんだけど、それを見る度に「なんで俺が呼ばれないのか」と不思議に思う。
本当にコイツらの話は怖いのかと。
おそらくだけど、このゲストの怖い話と俺の怖い話は2桁ほどランクが違う。
そんな子供騙しの怖い話を劇場で聞きに行っても、開始3分で寝る自信がある。
だいたい聞かなくてもわかるんだけど、その手の話はたぶん話の最後に「お前だー!!!」みたいなでかい声で驚かせる、いわゆるジャンプスケア系のショボい話なんだろう。
そもそも大きい声で驚かせる怖い話なんて3流の技だ。
俺は違う。
公園でジャグリングをしているとき、よくジャグリングの道具を貸して欲しいと言って一人で遊んでいる小太りの小6男子がいるんだけど、ある時「怖い話して」と言われた。
「俺の話はヘタすりゃ命落とすレベルで怖いけどいいのか」と聞くと「それでもいいよ。全然ビビんないし」と言ったので、遠慮なく全力の怖い話をした。
最初はヘラヘラと笑いながら聞いていたが、後半に連れてどんどんと口数が減って神妙な表情になっていき、最後に「お前だーーーーーー!!!」と、公園の子連れが全員驚いてこちらを見るレベルの大声で驚かすと、顔面が蒼白になり尻もちをついてしまった。
「人生で一番驚いた」と言っていた。