どんど焼き2024

先日、毎年恒例の行事であるどんど焼きに行った。

自分で言うのも何だけど、僕はどんど焼き界隈ではちょっとした有名人だ。

作法、佇まい、礼節が評価されたらしく、3年ほど前にたまたま取材に来ていた「月刊どんど焼き」の記者にインタヴューされ、写真が掲載されてからよく声をかけられる。

今回も女性から「あの、もしよかったらこのお札にサインしてもらってもいいでしょうか」と言われたのでマイ筆ペンでサインを書いた。

どんど焼き会場に着くと灼熱の炎がメラメラと燃えており、それを見た瞬間僕のどんど焼きスイッチもONに入った。

家で何十回も火への投げ入れの予行練習していたので準備万端。

早速会場入りしようとすると、神社の人に声をかけられた。

「またサインかな」と思い、マイ筆ペンを取り出そうとすると、

「申し訳ございません。時間も遅くなりまして、お守り類の投げ入れはこちらの方でやっておきます。全てお渡しいただいてもよろしいでしょうか」

と言われた。

タッチの差で間に合わなかったようだ。

「そ、そうですか。じゃあお願いします」と言いながら、お守り類を全て渡し、燃えさかる炎をボーっと眺めていた。

そうか、遅かったのか。今度から午前中にこよう。

よく見るとさっきサインしたお札が燃えており、灰となって天高く舞い上がっていた。

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