前にも書いたかもしれないが、僕はいつも車庫の中で練習しており、天気のいい日はシャッターを全開にしているんだけど、家の前を通る人たちに車庫の中をジロジロと見られる。
あまりに見られるので、一度車庫の中を見ていたおばさんを呼び止めて「なんか面白いものありましたか?」と訊いたらそそくさと逃げるように帰ってしまった。
なんなんだろう。
何か僕にだけ見えないものが車庫の中にいる…とでも言うのだろうか。
話は変わって、先日僕が近所を散歩していた時のこと。
普段はシャッターが閉まっているお家の前を通ると、偶然にもシャッターが開いていた。
あら珍しいわねと思って車庫の中を覗くと、中にいたおじさんと目が合ってしまって気まずくなった。
そしてその時初めて自分が無意識に車庫の中を覗いていることに気がついた。
そうか、この気持ちなのかと。
多分僕の家の車庫の中を覗いてる人たちも同じ感覚なのだろう。
普段見えないものが見える時、人は気になって見てしまうものなのかもしれない。
ましてや僕は練習がうまくいかずフラストレーションが溜まった時、薬物中毒で幻覚が見えてる人くらい車庫の中で叫んでいる。
シャッターの向こう側で、精神病院の一番奥にあるヤバい部屋のような叫び声が聞こえてきたら、誰だって気になって中を覗きたくなるだろう。
こうなったらいっそのことマジックショップのように車庫内を飾り付けて、通る人を楽しませるのもいいんじゃないかとも思い始めてきた。
そしてDMXで制御して、一定の時間になるとBGMが流れだし、照明とスモークで何かが始まるんじゃないかという演出をするのも面白いかもしれない。
いくら待っても何も始まらないんだけど。