深夜の事件

昨日の深夜のこと。

酒を飲みながらYoutubeを観るといういつものルーティンをこなし、さてそろそろ寝ようかと布団の入ったのも束の間、外から

「ガッシャン!ガッシャン!」

という金属音が。

あれ、近所に鉄道なんて通ってたっけと思って窓を開けてみたら、なんと先日買って解体中の家屋の横に付けられていた大きな足場が、強風で煽られて今にも倒壊しそうになっていた。

「うそだろ…」と漫画でしか聞かないセリフを生涯で初めて呟き、急いでハサミとロープ、懐中電灯を持って家屋へ向かった。

夜の家屋の中は非常に暗く、バイオハザードみたいに突然窓が割れて犬が襲ってこないかとビクビクしながら現場へ急いだ。

強風で煽られた足場は揺れるたびに家屋に叩きつけられ、轟音を撒き散らしていた。

とにかくこのままじゃ足場が倒壊して、隣の新築のお家に倒れてしまうと思った。

酔いと眠気のせいか「このままじゃ新築そっくりさんになっちゃう!」と訳のわからない思考に陥り、とにかくまずいと思って、懐中電灯の明かりをたよりに、ロープで家屋の柱と足場を括り付けて倒壊を防ぐ作業を開始した。

強風で揺れる足場は人力を優に越える力で左右に振られていたが、「邪眼の力を舐めるなよー!」と深夜の解体現場で叫びながら、なんとか十数箇所をロープで結んだ。

揺れはだいぶ収まり、なんとか最悪の事態は収束した。

しかし限界を超える力を解き放ってしまった代償で、今日は肩が痛くて通常練習メニューをこなすことができなかった。

しばし休息が必要なようだ。

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