基地

小学生時代、近所の公園の裏が人目につかない空き地になっていて、友達とよくそこで遊んでいた。

笹やぶを刈って4畳くらいのスペースの基地を作り、剣の形をした木の枝や拾った野球ボール、週間少年ジャンプなどを持ち寄って隠したりした。

人目につかない空き地ということもあり、オゲレツな本もよく捨てられており、ある日友達がニコニコしながらオゲレツ本を両脇に抱えてきた時は英雄と崇められたが、中身を見ると聖子ちゃんカットのおばさんの裸ばかりが写っていて、みんな複雑な顔をしながら読んでいた。

またそういう場所で遊んでいると、ちょっとヤバい系の大人が時々寄ってきた。

サングラスをかけたおじさんが「お小遣いあげるから遊ぼう」と声をかけてきて、一時期学校で問題になった。

僕たちはそのおじさんを「タモリ」と呼んでいたんだけど、ある日不審に思った近所の人が通報し、それ以来タモリは現れなくなった。

その後は20代くらいの視線が定まらない笑顔のお兄さんがよく基地に来て、いつも大量のガムをくれたんだけど、その代わりに色々なミッションを要求してきた。

「ガムを噛みながらでんぐり返しして!」とか、「ガムを噛みながらジャンプして!」とか。

今考えると変わった性癖の持ち主だったのかもしれないんだけど、彼もいつの間にか現れなくなった。

最近人里離れた土地を買って、そこをジャグリングの練習場兼秘密基地にしようと思い近所の売り物件を車で廻っているんだけど、その車中でそんなことを思い出した。

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