基礎解体工事で問題が起こった。
恐ろしく厚い基礎コンクリートが現れて、解体できないのだそうだ。
見てみると厚さ1mくらいの謎の基礎が剥き出しになっており、バックホーのパワーでも剥がれないのだそうだ。
このままじゃこれはこのまま埋めることになるね、と言われて火がついた。
じゃあ俺がやってやろうじゃないさ。
俺は時間と根気だけはある。
アリの巣を掘るアリのように地道に砕いていけば、いつか厚いコンクリートでも壊れるHA☆ZU☆SAと思い、先日買った電動のコンクリート粉砕機を持って行った。
早速作業に取り掛かろうとすると、ご夫婦で作業をしていた旦那さんに、「そんなちっこい工具でこの基礎壊せたら土下座で謝ってやるよ!HAHA!」と言われて更に火がついた。
オヤジ、吐いた言葉飲み込むなよ。絶対粉砕してやるかんな。と呟いて作業開始。
本当は1時間くらい手伝ってから公園へ行ってジャグリング しようと思ったけど、全部キャンセルして延々と作業をした。
振動する重い機械をずっと使うせいで、だんだんと手が痺れてきて握力がなくなってきた。
少し諦めムードになった時、コンクリートの感触が少し変わってきた。
「試しにショベルカーの爪で持ち上げてもらえますか?」とお願いしてやってもらうと、巨大なコンクリートの塊の一部がものすごい音をたてて壊れた。
努力した甲斐があった。
まだまだ残っているので、僕は親父に勝つために明日以降も作業に参加しようと思う。