昨日買い物をするために車庫を開けて出発しようと思ったら、携帯を忘れていることに気づき、そのまま茶の間に戻った。
携帯をポケットに入れて車庫に戻ると、一瞬影がササッと横切ったように見えた。
ああ、間違いない。
ネコだ。
と思って車の下を覗くと、やっぱりネコだった。
数年前の夜、茶の間で横になりながらテレビを見ていたら、目の前をネコが横切っていった。
あまりに自然すぎてしばらくテレビを見ていたが、ネコを飼っている覚えがないことに気づき、ガバッと立ち上がった。
そして恐る恐る歩いていった方向へ行ってみると、黒いネコが目を光らせてこちらを見ていた。
僕が両手を上げて「きえー!」と叫ぶと、驚いたネコは2階への階段を駆け上っていき、そのままいなくなってしまった。
昨日のネコは、数年前に行方不明になったあの時のネコだったのだろうか。
そんなことを考えながら車に乗り込み公園に向かい、練習をして帰ってきた。
そしてご飯を食べてうんこをして布団に入った。
そこではじめて買い物へ行くつもりが練習に行っていたことに気づいた。
全部ネコのせいである。