カルミン

当ブログで度々登場するのだが、小学生時代「タケ」というかなり変わった友達がいた。
タケは小学校時代ものすごく成績が悪く、テストではいつも一桁の点数を取って先生に怒られていた。
一度国語のノートを見せてもらったことがあるのだが、見たこともない難解な漢字が並んでいた。
よく見ると全てさんずい(池、汗、泡など)の漢字で、最後の方は「灣」など見たこともない漢字が網羅されていた。
「さんずいの漢字全部覚えたから、次はきへんの漢字全部覚えるんだ」と言うタケ。
その後、理科のノートに何も見ずに数百種類のトンボの名前を書いてるのを見て、もしかしたらタケは天才なんじゃないかと思った。
ある夏の終わりに、タケが泣いていた。
クラスのみんなが駆け寄り「タケ、どうした」と聞いても泣き続けるばかり。
しまいには先生が来て、「タケ、なんで泣いてるんだ?」と聞くと、「秋が悲しいんです」と言って泣いていた。
休み時間になると、ズボンを脱いでブリーフをケツに食い込ませて「ゲーリーラ!」と叫びながら廊下で男子生徒を追い掛け回していた。
追い掛け方も執拗で、学校のグラウンドまで追い掛けまわしているのをいつも3階の窓から見ていた。
毎日ゲリラをやるので、とうとう先生に「タケ、もうゲリラ禁止だからな」と怒られていたが、次の日には自分の肛門に指を入れてから追い掛けまわす「ゲリラⅡ」が誕生していた。
そんなタケの大好物が「カルミン」だった。
授業中突然震えながら手を挙げて「先生、胸悪い」と言いながらカルミンを食べていた。
普通学校でお菓子を食べるのは厳禁だったが、何故かタケだけはカルミンを食べるのを許されていた。
もちろんカルミンはただのお菓子なのだが、タケはカルミンを食べると震えが止まっていた。
休み時間になると、みんなタケからカルミンを貰って食べていた。
そんなカルミンが今年の3月末に生産終了するというニュースを知り、時代の流れを感じてなんとも寂しい気持ちになった。
タケは元気だろうか。

2009-04-02-17-00-00

カルミン」への1件のフィードバック

  1. カーム

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    さむさん
    カルミン最近見なくなりましたね〜。
    もう食べられなくなる前に食べたいです。

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